続きです。
僕は、ビジネスの上では、とてもドライな人間なので、人材を見たときに「使える」人間と「使えない」人間の二通りにしか分類しません。
「使えない」人間はどんなに鍛えても、教育しても時間の無駄でしかないうえに、「使えない」人間は上から目線で会社の批判などをし始めますので絶対採用しません。
「使える」人間は、とても素直で元気がよいうえ、1を教えただけで10を理解し砂が水を吸収する速さでみるみる成長していきます。
「使える」人間には、単に彼なり彼女なりが育っていくのに必要な環境を整えてあげさえすれば、お客様や周囲の人の手助けも受けられて、植物が水と土と太陽の光で育つように成長してくれます。
では、そんな「使える」人間はどこにいるのでしょうか?
彼らは新卒採用のマーケットにいます。残念ながら中途採用のマーケットにはいません。
昨年、一生懸命、中途採用をされている経営者の方とお話しする機会があり、その方のお話をきいていくうちに気づいたことです。
そのときには、「使える」人間を”蝶”にたとえ、「使えない」人間を”蛾”にたとえて説明しました。
その経営者の方が欲しいといっていたようなレベルの人材は、いわば蝶の中でもレアなアゲハ蝶でした。
僕は、アゲハ蝶を雇うには、それなりの人件費がかかるうえ、その価値は誰もが知る価値なので常に他社へ引き抜かれる可能性があって落ち着かないでしょうと説明し、また、アゲハ蝶を雇う前提としてたくさんのモンシロ蝶がいなければ、アゲハ蝶だって安心して入社しようとは思わないだろうと説明しました。
そして、いま社長が捕まえようとしているその「蝶」はあたりが薄暗くて見えにくくて間違えてしまったと思うのですが、それは蝶ではなくて”蛾”です。
蝶はよく晴れた日、お日様の降り注ぐお花畑で捕まえるものです。
長年、社長は、日が暮れた後のコンビニの電燈に集まった蛾を蝶だと勘違いして捕まえようとしてきたみたいです。
その証拠に、社長の手もココロも、毒蛾の毒で荒れてしまっているようです。
きっと、社長だって、はじめは分かっていたはずです。
日が暮れた後のコンビニの電燈に集まっているのは蛾であることを。
そう、そうなんだよ。確かに数年前、採用活動を始めたころは分かっていた。でも、あまりにも蛾の数が多すぎて、いつの間にか蝶と蛾の区別が付かなくなっていたんだよ。
社長は、そう告白してくれました。
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