予算のないクライアントにとって、ウェブ関連コストの固定費は可能な限り減らしてあげるのが、僕のなかの一つの答えです。
しかし、今日、あるクライアント用に借りていたレンタルサーバが落ちてしまいました。
超格安で独自JPドメインを取得し、レンタルサーバを手配して、ウェブとメールを整え、しかも検索上位にくるようにSEO対策も行っていましたが、やはり、年間2400円では安定性に問題があったようです。
国内の主要レンタルサーバ業者の価格と比較すれば、年間2400円という金額は月額料金にすら達していない破格の安さだから、当然のことながら期待できず、価格を安くしてあげるかわりにトラブルは自己責任で解決してねという姿勢なんだろうなあと考えながら、僕のもっていた別のサーバにデータを移行させることで復旧させました。
結局この落ちてしまったレンタルサーバはその後も落ちたまま。引越しがベターな選択だったということもわかりました。
このクライアントの場合、ネットショップをやっていたり、インターネットビジネスを展開しているわけではなかったので、ウェブサーバが落ちてもそれほど問題にはならなかったけれど、メールサーバが落ちるのはやはり問題が大きいと感じます。
それでも月額料金の高い業者にお願いすれば、サーバが100%落ちないかというとそうではないだろう。ヤフーでさえ、先日ポータルサイトが表示できなくなっていたし。
僕はITの専門家ではないので、本来どのように対処すべきかはわかりませんが、結局のところ、サーバは落ちるものであり、落ちたときにはサポートになんとかしてもらうか、自分で別のサーバで代替させるか、ということくらいしかできないんじゃないのか、と思っています。
この考え方は、僕が数年前に取り組んでいた「Bankruptcy Remoteness」の仕組みの作り方と一緒です。
会社も事業も破綻しないように運営するのはもちろんだけれど、破綻した場合のことを考えてバックアップ体制を整えておくことが大切なんだろう。最近は、人でさえ精神的に破綻をきたすケースも増えているようだし。
「想像もつかないことばかりおきる」
テレビコメンテーターなんかがよく言うけれど、それは想像力が乏しいだけじゃないかと僕は疑っています。
たとえば、首都直下型のマグニチュード6以上の地震が今後30年に起こる確率は70パーセント以上というデータは公表されているけれど、実際そうなったときに自分が、家族が、自宅が、どうなるのかといった想像をして水や食料、その他防災グッズを備蓄するといった具体的行動をしている人はごくわずかだろう。。
リーマン・ブラザーズの破綻だって、想像できなかったわけでも、予測できなかったわけでもなく、単にバックアップ体制を構築するコストをケチったからだろうと推測しているし。
バックアップ体制の構築コストをどう考えるか、というのも経営の課題のひとつだし、コストを払いたくないからバックアップ体制を構築しないという決定もひとつの正解だし、コストを払ってでもバックアップ体制を構築するという決定もまた正解だろう。
今回のサーバのケースでは、1年間に12回以上サーバが落ちなければ、海外サーバのほうが正解かなと思う反面、1回のサーバダウンあたり数時間メールが送受信できなくなり、会社に対する信用や受注量の減少につながることがあるならば、1回のサーバダウンが致命的なリスクをはらんでいるともいえるかと。
どちらも正解、選ぶのは経営者。
自分にとって不利益な結果を招いた原因は、自分の中にあるはずなのに、いつも自分じゃない誰かのせいにして文句をいうひとがあまりにも多いように見受けられ、そのたび、僕はちょっと不愉快な気持ちにさせられます。
だからこそ、原因をしっかり自分の中に見つけられる人は、成功しやすい世の中なのかな、と考えてクライアントたちをサポートし続けるのが僕の仕事。
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